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4067日 



20111129220048401 レイン4067日

子供なしの鈴木家にとってゴールデンレトリバーのレインは、次男坊。







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水が大好きで、プールに入ったら倒れるまで泳ぎ続ける。ばかちんレトリバー。

なぜ疲れたら休まない ! 少しは脳みそ使いなさい ! と、何度夫婦で言ったか。






2011112809343153aレイン4067日


もちろん海も大好きで、何より海が大好きなムッシュ(夫)と時間を作っては海へと車を走らせ

日が暮れるまで泳いだ。

レインはムッシュの良き相棒、大切な相棒になった。








DSC_9033 春の雪とレイン

実は鈴木家の家族になる前に2度、飼い主に捨てられた経験を持つレイン。



小さな子供を抱える夫婦が念願の新築購入とともに家族に迎えたが、

新築の家を走り回るまだ幼い大型犬は、家族の理想とした生活とはかけ離れ、大きな負担になった。

たった4日で手放した。



二度目は、ひとり暮らしの中年男性が番犬にしたいと迎え、

まだ1歳にもならないレインを迎えた初日から、真冬の外で飼い、

「働かざるもの食うべからず」と、

エサもサンポも、少しの愛情も与えてもらうことが出来なかったレイン。

もう、いても立ってもいられず、ポケットマネーで全額払い戻しをして

レインを連れて帰ってきた。







img_6ffa6fe2929079e99483105ee7cb1016945c60d7レイン4067


そんなレインを家族にしたいと言い出したのは、当時は恋人だったムッシュだった。

ペット可の賃貸アパートで同棲を始めたばかりの頃で

規約には、犬のサイズや頭数の制限を記す記載は無かったものの

不動産屋に大型犬を飼うことを許可してもらいたいと、何度もお願いするが首をタテにふってくれず

渋る不動産屋に頼みこみ、オーナーさんに直接、頼まさせて欲しいと強引にオーナーの自宅まで

連れて行ってもらった。

「オーナーさんがダメって言ったら諦めてくださいよ」と不動産屋。



「ダメだったら、引っ越しだなぁ」と小さくつぶやくムッシュ。

まだ引っ越して1ヶ月も経ってない。

もうレインは心の中では家族だったんだよね。






DSC08724レイン4067日


当時、ふたりともペットショップの社員であったこと、自らの提案で規約以上の補償金と礼金を払うと

申し出たこと、聞かれてもないのに、どれだけレインがイイコか、コンコンと話しました。

年老いた、男性のオーナーさんはあっさりと「いいんじゃないの」と言ってくれた。

私たちは、抱き合って喜んだ。不動産屋は呆れてた(笑)


初めての大型犬との生活なので、なにもかもが勉強でとにかく必死だった。









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犬が大嫌いで、犬が寄ってこようものなら、ダッシュで逃げていたノエルが

唯一、心を許したのがレインだった。

初めて会わせた時から、ふたりには目には見えない繋がりがあると感じた。

ウチに来たその日から寄り添っているふたりを見て胸がぎゅっとなった。

シアワセって、こういうことなんだなと思った。

どんなことがあっても守るから ! そう心から思わせた瞬間だった。





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小さな子供にも優しくて










201008282259146b4レイン4067


初めて会う人にも優しくて










20100828234012a71;レイン4067


どんな犬にも優しくて。



ムッシュの実家でも、私の実家でも、そして親戚にまでも愛されるコ。










20120317205714c22;レイン4067

11歳になったけれど、パワーは相変わらずすごくて元気ハツラツ。ハツラツ過ぎて叱るほどだった。

ノエルと違って、レインは自制が効かない。とことん動き回り、とことんまでやりきる。

具合が悪くなるまで、動けなくなるまでやるのだ。

常にフルパワー、いつだって全力投球。

青年犬の頃は、そこが可愛いところであったんだけれど、シニアになった今はそれが危険な要因となり

注意が必要な毎日だった。












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いつもより遅い桜の開花となった今年。

その桜が葉桜へと変わりつつあった4月15日。





いつもと変わらない朝だった。

久しぶりに夫婦そろっての休みとなり、「海でも行こうか」と話していた。

いつものように朝5時半、洗濯カゴを抱えベランダへ洗濯物を干しに行こうと振り向くと

これまた、いつものように通路のど真ん中に寝ているレイン。

「もうーーーーー ! 通れないよ ! 自分のベッドで寝てよ !」と毎度同じやりとり。

見慣れた光景に、ダイニングからその様子を見て笑っているムッシュ。


いつもなら、シッポをバンバン振ってスクッと起き上がり、こっちこっちと先導するレインなのに

この時、なんだか一瞬、辛そうに見えた。

立ち上がると、玄関へ行きもうサンポのおねだりポーズになっていた。



「なんかチョット変じゃなかった ?」 「・・・うん・・」



一瞬、嫌な気持ちが脳をかすめた。

理由はない。ただ直観的に感じた。




「でも、サンポに行く元気はあるみたいだね」














vivaレイン4067


この日は、珍しくノエルもサンポに行きたがった。

久しぶりに家族みんなでサンポへ行った。

いつものサンポコース。 久しぶりの良い青空。「んん~ ! 海日和だねぇ♪楽しみだねぇ♪」

そんな会話をした。

折り返し地点で突然ヘナヘナとレインが倒れた。

地面に伏るように倒れ込んだレインは意識はあるものの、まったく起き上がれなくなっていた。

慌ててチビ3頭を抱えて自宅に戻り、タオルケットを抱えてレインとムッシュのもとへ走った。

タオルケット担架でふたりで自宅まで運ぶと、ヨロヨロと起き上がり

いつものように朝ゴハンを催促してくる。

ゴハンをペロリとたいらげ、今度はフラフラとオヤツコーナーまで行き、オヤツくれと催促する。


「朝イチで検査してもらおう」









20111206223657d31レイン4067

かかりつけの獣医に飛び込んだ。

病院へ行く車の中では元気を取り戻し、起き上がってシッポをバンバン振りっぱなしだった。

大好きな病院だとわかると、車から飛び降りて病院までダッシュで入って行くレイン。

待合室に入るなり、またヘナヘナと倒れてしまった。

診察中だったダイスケ先生がすぐに飛び出てきてくれて、その場で診てくれた。

今朝の出来事を、何をどう説明したのか覚えていない。

ただ、いつも優しい笑顔のダイスケ先生の顔が、とても厳しい顔になっていた。

初めて見る顔だったことだけが記憶にある。


「夕方まで、検査のため預からせてください」と言われた。

自宅に戻り、しばし呆然とする。

「レインに、なんか大変なことが起こってるワケじゃないよね ?」という私に

「連絡待とうよ」とムッシュ。

ほぼ会話がないまま、やたらとゆっくり進む気がする時計ばかり見ていた。








20111214083407ae9レイン4067

検査を終え迎えに行くと

「緊急手術を勧めます。それも今夜、これから。」

「腹腔内は出血でいっぱい。内臓が血でプカプカ浮いている状態」

「何かが破裂している」



何も言葉が出て来なかった。

ムッシュが「よろしくお願いします」と言っていた。









20120213233317debレイン4067

夜10時、開腹したばかりだという先生から電話が入った。

とても丁寧に、そして慎重に言葉を選んで細かく説明をしてくれた。


「はい、はい」と答えていた私の言葉はいつの間にか嗚咽だけに変わっていた。


病名は「肝臓がん」

肝臓の9割が侵されていて、手の施しようがないという。

全身への転移も見られるとも言っている。

「どうして」「なんで」それだけが頭の中をグルグルとまわっていたような気がする。









20101021232848290レインとET

深夜1時、また先生から電話が入る。

今、少し麻酔から覚めてきたと。今日は、このまま付き添って泊まって診てくれるらしい。

出血し、吸引した血液の量は3リットル。これは非常に危険なことだと言われた。

術後、数日間の入院が必要になると事前に説明されていたけれど

「一秒でも長く、一秒でも多く飼い主さんのそばにいさせてあげて欲しいから、明日、迎えに来れないか?」

と言われる。

先生のその言葉の意味に、私たち夫婦は深い深い闇へと落ちて行った。







20120318201645eadレイン4067

結局、夫婦で一睡もできず、翌朝 仕事へ向かった。

たいした仕事もしていないのに、休めない自分に腹が立った。こんなに長い一日は初めてだった。

ブッ飛ばして病院へ向かった。









20120213233316fb0レイン4067

迎えに行く前、電話で先生から、完全に麻酔からは覚めているけれど

ぼんやりしていて、自力では歩けないと聞いていた。

担架用のタオルケットを用意していった。

病院のドアを開けるやいなや、診察室の扉を鼻でグイっと開けて、シッポをブンブン振って

小走りに私の胸に飛び込んできたレイン。

待合室で、人の目もはばからず、名前を呼び続けて抱きしめて泣いた。

ムッシュも一緒になって、ごちゃごちゃになって、団子になって抱き合って夫婦で泣いた。

グッタリとしていたはずのレインが、すごいパワーで飛び出したのを見て驚く先生とスタッフ。



「やっぱり飼い主さんの力はすごいね。どんな治療もかなわない」












20120311220120c74レイン4067


でも、状況はとても厳しいものだった。



メスを入れて分かったことが、血液は通常空気に触れると血餅といって固まり

止血や損傷部の回復へと作用するはずなんだけれども、レインの血液はサラサラで、この血餅ができない。

腫瘍とは別の免疫などによる大きな疾患を抱えている可能性が高いが、それを詳しく検査することは先生が

勧めなかった。


「今はとても元気そうに見えるけれど、明日には体力も気力も50%落ち、

翌日にはまた同じくらい落ちると思います」と先生。



そんなに残された時間は短いの ? うそでしょう。











20101104094844cf5 レイン イマジンサッカー

12月に、検査専門センターの定期健診でたくさん検査を受けたじゃないか。

なんの異常も見られなかったじゃないか。

この手術だって、術前検査では「肝臓の数値、問題なし」だったよ。

ここ数年ぶんの医療記録を引っ張り出して、また見直す。

「見るのやめなさい。キミの不安がみんなに伝染するよ。出来るだけのことはやったんだ」

と私の頭をなでたムッシュ。











20100811080726003レインラベンダー

いつから具合が悪かったの ?

本当はどれだけツライ日があったの ?











20120318201645fdd レインとニコパパ

退院したその日から、不安をよそに思いがけなくいつもと変わらない生活が戻った。

元気いっぱいで、足取りも軽く、私のあとをついてまわり

食欲も旺盛でトイレも外でちゃんとする。

手作り流動食に食事が変わり、安静にさせるためトイレだけのサンポになりほんの4,5分という

短いサンポになってしまったけれど、手術前と何も変わらない生活。










img_7fd7c94bb880a513eb90a32b04e7b4bdf7d31b4e 夜さんぽ

介護になるだろうと、介助ハーネス、ペットおむつや、尿とりパッドなど思いつくものを片っ端から揃えたのに

なにひとつ、介護も介助も必要がない。

手術をしたことがウソみたいだった。










DSC_3983レインの術後

術後の痛々しい傷跡も、これっぽっちも、まったく気にするそぶりが無かった。











DSC_3943おむつ

薬の副作用で大量の尿が出てコントロールできなくなり、おむつを使うことにしたのは術後3日目。







DSC_3961おむつも可愛い

初めてのおむつ生活もなんの抵抗もなく、おとなしく受け入れたレイン。

家族になった日から、空気をよく読む子で、まったく手がかからない子だったけれど

こんな時ですら、手をかけさせない子だった。










img_0e72969e4ca1bcc6e454a52635a005f28bd48588病院が好き

診察に行くたびに元気なレインを見る先生とスタッフは、ただ、ただ驚いていた。

「すごいでしょう先生 ! 」と自慢げに何度も言った。

でも先生は、それに答えることはなく、聴診器を当て、静かに診察をすすめ 

「素晴らしい時間を過ごしてくださいね」と、ただ優しい微笑みを向けてくれるにとどまっていた。








DSC_3997寄り添うふたり

2階の寝室を使うことをやめ、レインと一緒に1階で寝ることにした。

レインはいつもの寝室に行きたがるそぶりをみせたが、必死に阻止した。

「5月の軽井沢旅行、一緒に行こうなー」「ゴロゴロしよーなー」「美味しいモノいっぱい食べようなー」

毎日毎日、レインに語りかけていたムッシュ。













DSC_4280仲間

レインを小さい頃から可愛がってくれた友人が、事情を聞いて飛んできてくれた。

ムッシュは、残された時間が短いことを話し、友人の前で号泣していたと聞いた。

男同士でみんなで泣いたと聞いた。

知らなかった。










20120317220010352友達

レインにと、わざわざお守りを持ってくれた友人もいた。

あまりの突然のレインの事実にみんな、一緒に泣いてくれた。










201112062157441e3君がいるから

レインを心底 可愛がってくれた母が、仕事で留守の日中の間だけ毎日、通いで面倒みさせて欲しい

と言ってきてくれた。

夫婦共働きの私たちにとって、母の気遣いはとても助かった。

ウチの犬たちは、死ぬほど母が好きだ。その愛は凄まじいモノがあり

聞いたことのない声をあげ、まとわりつく。それは飼い主の立場が危ういほどだ。

でも今回ばかりは、それに感謝した。

レインは案の定、みるみる元気になった。

実は治ってきてるのかもしれない。 


奇跡の時間が術後2週間続いた。

ずっーーーと、こんな日が続くような気がしてた。











20111128093430f99フィルム

4月最後の日の夜9時、突然異変がおこった。

ゴハンもオヤツもサンポもいつも通り済ませ、私の隣で横になっていたレインが突然立ち上がり

フラフラと私の胸に倒れ込んできた。

家族全員がそこにいた。

そのまま、苦しそうに息をする。「レインっレイン」と声を掛けると倒れ込んだままの姿で

バンバンとシッポを振った。必死に私を目で追っていたその目は次第に焦点がさだまらなくなった。








DSC_4348そばにいたい ノエル

ノエルは、倒れ込んだ時から ひとときもレインのそばを離れようとしなかった。








20111214083548ff7行かないで

「レイン、置いてかないで」 

すがりついて泣いた。

5月1日、午前1時半。私の腕の中でひとりで虹の橋へと旅立ってしまった。









20101103171612716レイン イマジン

結局、最後の最後まで なにひとつ介護もさせてくれなかった。

なにひとつ手をかけさせず、駆け足で逝ってしまった。





息を引き取ったとき、突然、窓の外で大雨が降った。

レインを二度目の飼い主から引き取った時も、家族として迎えに行った時も雨だった。

葬儀場で出棺のときになると雨が降り出し、その後はパーと晴れたと思ったら

お骨になったレインを抱えた時も突然、雨が降り出した。



母が「レインがありがとうって言ってるのよ」と言った。










20120412211029b02影

幼い頃、信じた人間に裏切られても、傷つけられても

人を信じて、ひたすら人に愛情を傾けたレイン。

キミたちを守るつもりでずっといたけれど

いつも助けられていたのは本当は私の方だった。

私はレインを死なせてしまった。












20111206143131134家族

キミと過ごした4067日。

イタズラに怒ったり、うんざりしたり、笑いころげたり。

私は本当に幸せだった。 










20111206215744b6d大切なもの

ねぇ、レイン。キミもちゃんと幸せだったのかな ?









レインとの日々

キミのいない場所にまだ残る キミのいた感じ。

キミの居た場所に漂う、私の視線と心

まだなにひとつ、レインのモノは片づけることができず、

いつもレインと歩いたサンポ道では、レインが一緒にいるようで突然涙が出てくるけれど

ちゃんと前に進めています。だから私はだいじょうぶ。心配しないでね。




レインを可愛がってくれたブログ友達のみなさん。

たくさん、たくさんの愛をありがとう。

もっと早く伝えたい人がたくさんいたけれど、どうしても言えなかった。

苦しくて、つらくて、ダメだった。

ごめんなさい。










支離滅裂で、まとまりのない報告になってしまってごめんなさい。

でも、少しづつ、いつものブログを更新していくつもりです。

レインの葬儀のこと、病院での秘話は、もう少し時間を置いてから、何かの役に立ってくれればと

記事にしていこうと思っています。










レインを可愛がってくれてありがとう !
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